小寺信良のIT大作戦
出身地ガチャが生み出すGIGAスクール格差 高校の1人1台端末導入はどうなる?(3/4 ページ)
「GIGA格差」の誕生
先日、県内ではまだコロナ感染者数ゼロが進行中だったころ、中学校の授業参観があったので行ってきた。中学2年生のホームルームでは、自分たちが行く可能性のある高校を調べようという授業で、学校貸与のiPadを使っていた。サイトで高校を調べ、「ロイロノート」にまとめたものを先生が発表していく。
従来なら、こうした調べ学習は図書館に移動しなければならなかったし、先生や生徒が黒板に板書するのに時間が取られて効率が悪かったはずだ。そうした時間が短縮され、1時限で完結できる成果が増えたのは確かである。
ただ、学習時間が短縮できることでもっとたくさん学べる、という方向性は、期待した通りの成果なのだろうか。個人的には、節約できた時間を生徒の考える時間や議論に使うなど、もっと深さ方向に使うのかと思っていた。まあまだ始まって1年目なので、とにかく前に進むことが大事なのかもしれないが、もともとGIGAスクール構想で目的としていたのは、「個別最適化された学び」ではなかったのか。
現在子供の通う中学校では、iPadの持ち帰りが中止されて数カ月が経過する。保護者には特に何の説明もないのだが、子供に聞くところによると、持ち帰ったiPadでゲームをして遊んでいる生徒がいたということで、どういうわけか全生徒一斉に持ち帰りが中止されたままである。
まあ持ち帰ればそれなりにいろんな問題は出てくるとは思うが、それはそれぞれの生徒の問題であって、関係ない子供たち全員が連帯責任を負うものでもないだろう。そういうトラブルは「個別最適化」されないのだろうか。家に学習端末を持ち帰るということは、「もっと学びたい」を実現するものである。学びに「残業」の概念はない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
小寺信良のIT大作戦
ベテランのテクノロジーライターである小寺信良さんがIT分野全般にわたって考察する。
この記事の著者
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia NEWSに関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
本日の新着記事
アクセスランキング
-
1
陸自が「イオンモール熊本」内部をドローン撮影 防衛省が映像公開
-
2
PayPayアプリで熊本地震への寄付が可能に 最短3ステップ・1円から
-
3
「Xが情報収集に役立たない……」熊本地震で不満の声続出 「Twitterを返して」
-
4
TSMC熊本工場、段階的に通常操業へ 熊本の地震で一時中断、従業員の無事確認 台湾報道
-
5
熊本「通れた道」マップ、トヨタが公開 ホンダも「通行実績情報マップ」
-
6
熊本で非常時Wi-Fi「00000JAPAN」発動中 KDDIが無料開放、他社ユーザーも利用可
-
7
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
8
「痺れるほどにミスを繰り返す」Gemini 3.6 Flashは変わった? 公開から1週間、当初のおバカ回答を今検証する
-
9
Anthropicのミュトス、暗号アルゴリズムの新たな攻撃法を発見――耐量子署名「HAWK」の強度を半減
-
10
“脳のゴミ”は鼻から捨てられていた? 老化で詰まる排出路、薬を鼻から投与で改善 韓国主導チーム研究
ITmedia NEWS SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmediaNEWSをフォロー
あなたにおすすめの記事PR