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» 2004年11月08日 20時07分 UPDATE

ATIからAMD64対応チップセット発表──統合されたグラフィックスコアは「RADEON X300ベース」

COMPUTEX TAIPEI 2004やWPC EXPO 2004などで紹介されてきたATIの新世代チップセットがようやく正式発表に。ライバルNVIDIAにわずかに遅れての発表となったが、NVIDIAラインアップにはないチップセット内蔵の3Dグラフィックスコアに期待がかかる。

[長浜和也,ITmedia]

 ATI Technologiesは、AMD64向けPCI Express対応チップセットとしてRADEON XPRESS 200シリーズ2製品を発表した。ラインアップはグラフィックスコアを内蔵しない「RADEON XPRESS 200P」とグラフィックスコアを内蔵した統合型の「RADEON XPRESS 200」。 「200P」と「200」の違いはグラフィックスコアが統合されているか否かのみで、マザーボートチップセットとしての機能はまったく同じだ。

kn_x200oview.jpg RADEON XPRESS 200P/200の構成

 ATIの発表では、RADEON XPRESS 200に統合されたグラフィックスコアは、従来噂されてきた「RADEON 9600相当」ではなく、「RADEON X300相当」が組み込まれていることになっている(RADEON 9600のPCI Express対応版となるとRADEON X600クラスになるはずだが)。

 サポートする機能はRADEON X300にほぼ準じており、Direct X 9対応、VertexShaderとPixelShaderはともに2.0をカバー。アンチエイリアシングも6サンプルまで対応。ただし、コアクロックは300MHz、ピクセルパイプラインの数も2本と、デスクリートのRADEON X300シリーズから一部スペックが変更されている。

kn_x200cokpe.jpg ATIが示した競合他社統合型チップセットとの描画画質比較。グラフィックコアのメモリクロックは明らかにされていないが、リファレンスのマザーでは搭載されていたメモリクロックと同じ333MHzに設定されていた

 グラフィックスコアが利用するメモリはCPUに接続するメインメモリのほかに、RADEON XPRESS 200と直接接続されるローカルフレームバッファ用のメモリインタフェースが用意される。ローカルフレームバッファにはDDRが使われ容量は128Mバイトまでカバー。チップに内蔵されているローカルフレームバッファメモリのバス幅はスペック的には最大64ビットだが「64ビット幅にするとがTMDSが使えなくなるため、32ビット幅が現実的」とATIは説明している。

 なお、ローカルフレームバッファメモリの基板実装方法はマザーボードベンダーに委ねられる。方法としては基板直付け、もしくはメモリスロットのどちらでも対応可能だが、ATIは「ユーザーも拡張可能なスロット方式ではコストとスペース的にやや難しいだろう」とコメントしている。

 ローカルフレームバッファを実装した場合、チップセットに統合されたグラフィックスコアはシステムメモリとローカルフレームバッファを利用できるようになるが、実際にどちらのメモリを利用するかは、ATIが開発した「HYPER MEMORY」技術によって、3Dグラフィックスデータの負荷に応じて動的にメインメモリとローカルフレームバッファそれぞれにアサインされる。

 ATIの説明では、ローカルフレームバッファの有無でシステム全体としての3Dパフォーマンスは大きく変化するとされている。先に述べた「RADEON X300相当」のパフォーマンスはローカルフレームバッファを実装したときのもので、メインメモリのみを利用する場合は「半分とはいわないが、ある程度低下するだろう」と述べている。

kn_x200sapmb.jpg 統合型チップセット「RADEON XPRESS 200」搭載のリファレンスマザー。ノースブリッジファンの右に見えるチップがオンボードで実装されたローカルフレームバッファメモリ

 RADEON XPRESS 200P/200のノースブリッジとしての仕様はグラフィックスカード用のPCI Express x16スロット一つに同じくx1スロットを四つまでカバー。ギガビットイーサのコントローラもノースブリッジに組み込まれる。なお、PCI Express x16スロットは統合型のX200でもサポートされる。

 ノースブリッジとサウスブリッジのインタフェースにPCI Express X2で採用している。サウスブリッジにPCI Expressインタフェースを必要とするため、RADEON XPRESS 200P/200と組み合わせるATI製サウスブリッジは最新のIXP 400以降、もしくは他社製のPCI Expressインタフェース内蔵サウスブリッジに限られる。

 なお、サウスブリッジとして組み合わされる予定のIXP400の仕様も述べておくと、USB 2.0×8にSerial ATA×4、Ultra ATA/133×2。PCIも7本をサポート。一方で、サウンド系のスペックは今年のキーワードであるHigh Definition AudioはサポートせずAC97 Audioのみ。ATIとしては「HDを重視するユーザーは他社製サウスブリッジを搭載したマザーを選択してもらい、コストと重視するユーザーにはIXP400を実装したマザーを選択してもらえばよい」と考えている。

 また、インテル、NVIDIAなど最新のサウスブリッジではRAIDなどの多機能ストレージ関連スペックを有しているが、IXP400ではRAID 0、1のサポートのみ。

 RADEON XPRESS 200P/200はすでに出荷が開始されているが、採用したマザーボードの出荷時期についてATIは「それはマザーボードベンダーが決めることで我々はコメントできない」と明らかにしていない。

 同様な理由で採用マザーの実売予想価格やRADEON XPRESS 200P/200の価格差、またRADEON XPRESS 200でローカルフレームバッファをつけた場合の価格差なども明言していない。しかし、「基本的にRADEON XPRESS 200P/200を搭載したマザーボードははミドルレンジからバリュークラスの製品になるだろう」とATIはコメントしている。

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