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2010年にはHDD容量は「1けた上」に?──富士通

» 2006年01月13日 16時53分 公開
[ITmedia]

 1月13日に富士通が製品化計画を発表した垂直磁気記録(PMR)方式は、HDDの記録密度を向上させ、大容量化する技術(関連記事参照)。東芝が世界で初めてPMR方式のHDDを製品化し、昨年携帯プレーヤー「gigabeat」に搭載した(関連記事参照)

photo 高密度化のトレンド

 富士通によると、HDDのディスクの面記録密度は2000年までは年率100%で向上してきたが、従来方式の限界から、それ以降は年率20〜30%程度にとどまっている。現在の面記録密度は、製品レベルで平方インチ当たり100Gビット。

 富士通が投入予定の1プラッタ80Gバイト型では、PMRの採用により面記録密度が130Gビットに向上する。同社は研究レベルでは昨年、200Gビットを実証しており、今後、高密度化ペースは年50〜60%に回復すると予測。2008年には250Gビット、2010年には300Gビットに達する見込みだ。

 記録ヘッドに新材料を使用することで600Gビットも可能にする技術を昨年学会で発表したほか、アルミのディスク上に形成した微細な穴に充てんした磁性体に記録する「パターンドメディア技術」の研究も進めている。同技術では2010年に1Tビットを目指しており、実現すれば現在の10倍となる「1けた上」の大容量化が可能になる。

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