ソフトバンクが2月10日発表した2005年4〜12月期連結決算は、純利益が178億1900万円となり、前期の326億500万円の赤字から黒字転換した。孫正義社長は「長いトンネルを抜けて少し外が見えたのが前回の中間決算。今回はトンネルをいよいよ抜けて春が来そうだ」と通期業績にも自信を見せた。
第3四半期(10〜12月)では、営業利益、経常利益、純利益の「3点セットで黒字」(孫社長)を果たした。連結業績は以下の通り(単位:億円)。
- | 今1〜3Q | 前1〜3Q |
---|---|---|
売上高 | 8102 | 5617 |
EBITDA | 949 | 278 |
営業利益 | 279 | ▲143 |
経常利益 | ▲22 | ▲339 |
純利益 | 178 | ▲326 |
- | 今3Q | 前3Q |
---|---|---|
売上高 | 2874 | 2580 |
EBITDA | 447 | 158 |
営業利益 | 235 | ▲75 |
経常利益 | 112 | ▲80 |
純利益 | 220 | ▲265 |
4〜12月期、連結EBITDA(利払い前・税引き前・減価償却前利益)は949億円となり、1998年3月期通期の880億円を突破して創業来最高となり、通期営業黒字化も達成する見通し。第3四半期(10〜12月)では増収の上、営業益、経常益、純利益の「3点セットで黒字を達成できた」(孫社長)。第3四半期業績にはモデムレンタル事業の売却益を計上したが、それを差し引いても営業益、営業キャッシュフローとも十分なプラスを確保した。
孫社長が「収穫期」と呼ぶBBインフラ事業では、ADSLサービス「Yahoo!BB」が12月末で500万回線を達成。第3四半期で93億円の営業益を生んだ。一方、日本テレコムの固定通信事業は17億円の営業赤字に。EBITDAベースでは91億円の黒字に転じており、直収電話サービス「おとくライン」の個人顧客向け営業を大幅縮小するなどし、収益性を高める。
「おとくライン」の営業体制変更の損失として約188億円や「BBTV」事業再編に伴う損失など特別損失699億2100万円を計上したものの、欧韓Yahoo!4社の投資有価証券売却益など、特別利益1577億6600万円を計上。4〜12月期ベースでも最終黒字を確保した。
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