軽量ノートPCの新たな波の到来により、最新の機能や内蔵の光学ドライブが提供され、モバイルワーカーにとっては嬉しい状況がもたらされることになりそうだ。
最近では、Lenovoと東芝から新製品が発表されている。両社はそれぞれ5月31日、12.1インチのワイドディスプレイと内蔵の光学ドライブを搭載するビジネス指向の新しいノートPCラインを発表した。いずれも、重量は1.8キログラム程度だ。
企業向けノートPCについては、通常、サイズが小さいほど良いとされている。軽量マシンの方が、会議や飛行機などにも持ち込みやすい。
だが、ウルトラポータブルとも呼ばれるこうした小型マシンは通常、何かしらの妥協を強いられている。例えば、ユーザーは小さくて扱いにくいキーボードの使用を強いられ、CD-RWドライブなどの周辺機器も別に持ち歩かなければならない。また、こうした小型マシンは大きめのノートPCよりも価格が高めだ。
だが観測筋によれば、Lenovoと東芝の新製品では、こうした欠点の多くが解消されている。
IDCのアナリスト、リチャード・シム氏は次のように語っている。「メーカーはウルトラポータブルで、常に切望されてきたフォームファクターに消費者を引き付けようとしている」
「これまでは、価格がネックとなっていた。今では競争のおかげで、価格も下がってきた。さらに特筆すべきは、こうした新製品には光学ドライブが内蔵されている点だ。これは非常に新しい特徴となる。両社とも、単に価格を下げるだけでなく、システムに革新的な要素を追加している」と同氏。
Lenovoの「Lenovo 3000 V100」は、主に小規模企業をターゲットにしている。重量は1.81キログラム程度で、価格は1099ドルから。ハイエンドモデルは1650ドル前後で、IntelのCore Duoプロセッサ、12.1インチのワイドディスプレイ、光学ドライブを搭載する。
Lenovo幹部はそのほかの標準装備機能として、5-in-1メモリカードリーダーとビデオ会議用に内蔵される1.3メガピクセルカメラを挙げている。
東芝の「Tecra M6」は重量が約1.86キログラムで、12.1インチワイドディスプレイ、IntelのCore Duoプロセッサ、マルチフォーマットのDVD書き込みドライブを搭載する。同社のWebサイトによれば、価格はCeleron MプロセッサとCD-RW/DVD-ROMドライブを搭載するモデルは1059ドルから。
ウルトラポータブルは通常、重量が1.8キログラム以下で12インチディスプレイを装備する。こうしたウルトラポータブルPCはこれまで、ノートPC市場においてニッチなセグメントを構成してきた。
このセグメントの出荷台数はこれまでノートPC市場全体の10%程度を占めてきたが、今後は、変化を続ける市場から最も大きなメリットを享受することになるかもしれない。IDCの予測では、世界のノートPC市場の出荷台数は2005年の約6500万台から2010年には約1億4000万台に増加する見通し。
「概して、競争の激化に伴い、ノートPCの価格は下がっている」とシム氏。
「だが、メーカーは単に2年前の12インチのウルトラポータブルの価格を下げるわけではない。各社とも、新技術を追加した上で、価格を下げようとしている。これは、単なる値下げでは不十分だということをメーカー各社が理解していることの表れだ」とさらに同氏は続けている。
Lenovoなどのメーカーは新しいマシンで従来の常識を覆したい考えだ。
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