ITmedia NEWS > 科学・テクノロジー >

鳥インフルエンザの型を判定する検査チップ

» 2006年09月01日 07時31分 公開
[ITmedia]

 米コロラド大学と米国疾病対策予防センター(CDC)の研究グループが、「FluChip」と呼ばれる検査チップと、それを利用したインフルエンザの型別判定手法を開発した。12時間以内で、鳥インフルエンザの強毒病原性タイプ(H5N1)を含む72種のインフルエンザの特定に成功したという。

 現在でも、基本的なインフルエンザの検査は多くの研究所で行うことができるが、インフルエンザの発生場所や発生源の動物の特定、遺伝子的な変遷などの詳細を知るためには特殊な検査が必要で、対応できる研究所は、全米でもCDCを含めた数カ所にすぎないという。開発中のFluChipを利用すると、特殊な検査施設が整っていない研究所でも、こうした詳細情報の特定が可能となると見られる。

 FluChipは、ガラスやシリコン製の基板上に遺伝子情報を載せた「マイクロアレイ」と呼ばれるチップの一種。

 コロラド大学とCDCでは、今後も研究と改良を続け、将来的には1時間以内にインフルエンザの特定を可能にしたいという。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.