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富士通、超大容量HDDにつながる素子の開発に成功

» 2006年10月20日 19時37分 公開
[ITmedia]

 富士通と富士通研究所はこのほど、次世代の大容量HDDにつながる新素子の開発に成功したと発表した。2012年ごろの実用化を目指す。

 両社が開発したのは、磁気記録と、光による熱記録を併用する「熱アシスト磁気記録」方式で必要となる、記録媒体上にスポット上の光(熱)を加える光素子。従来難しかった100ナノメートル以下の光スポットを得られることを世界で初めて確認した。

 従来のHDDヘッドと同様の薄膜形成プロセスで生産できるのも特徴。今後はHDD記録再生ヘッドと一体化させ、製品化を目指す。

 HDDの超大容量化に向け、垂直磁気記録方式と別の技術を併用していく方法の研究が活発化している。垂直磁気記録方式による現在の記録密度は、製品レベルで200Gビット/平方インチ以下。各社は2010年以降の1Tビット/平方インチの実現を目指しており、日立グローバルストレージテクノロジーズは2016年には熱アシストやパターンドメディアなどの新技術により4Tビット/平方インチ(25TバイトHDD)が登場すると予測している。

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