画面上のメッセージによると、システムはいま、Microsoft Malicious Software Removal Toolを実行中らしい。これは、Microsoftが開発した悪性ソフトウェア排除ツールなのだろうか? それなら、すごい成長ビジネスになりそうだ。
次の画面によると、わたしはいま、IEに必要なアップデートを受信中のようだ。そして次は、IEのコアコンポーネントを受け取っているようだ。時計はまだ動いている。2時16分、システムの再起動を求めるメッセージが表示される。ここからは、インストールが急速に進められることになる。
わたしはラボの人間ではないが、これまでに多くのソフトウェアをインストールしてきた。わたしは、インストールを始める前にすべてのプログラムをシャットダウンすること、そして、新しいインストールの場合には、再起動ボタンを押すよりも完全にシャットダウンする方が良いことを知っている。システムを完全にシャットダウンしない限りは、コンピュータの小悪魔たちが常にシステムに潜伏しているような感じだからだ。
だが、再起動しろというのなら、そうしよう。おそらく、ほかの数百万人のユーザーもそうするだろう。どうやら、これでうまく行っているようだ。2時21分、システムはわたしの個人設定をセットアップ中らしい。
IEはインターネット接続を探し出し、http://runonce.msn.comにアクセスしようとする。わたしの信頼できるノートPCはそこで突然フリーズした。2時28分、システムは1月のウィニペソーキー湖(ニューハンプシャー州)よりも固く凍っているかのようだ。苦しんでいるわたしのThinkPadを解凍しようにも、スタートメニューのコマンドも使えなければ、[Ctrl]-[Alt]-[Delete]キーを同時に押すシャットダウン操作も使えない。わたしはハードウェアのリセットボタンを押し、そのまま待つ。
2時33分、リセットは行われたが、システムは起動を終えられそうにない。2時36分、わたしはシャットダウンボタンを押し、ドッキングステーションからThinkPad本体を取り外した。どうやらThinkPadの頭脳は、IEの新版や、XPとの相互作用、ドッキングステーションの負荷に圧倒されてしまったらしい。
コンピュータサイエンスらしからぬ原始的な方法と思われるかもしれないが、実際、この方法でうまくいった。ドッキングステーションから本体を外し、起動ボタンを押してみたところ、ついに、Windowsが起動した。そこで、わたしは本体をまたステーションに戻した。
では、IEを試してみよう。すると、画面には、次のようなメッセージが表示された。
Internet ExplorerはこのWebページを表示できません。
以下のような原因が考えられます。
次の操作をお試しください。
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だが、インターネットにはちゃんと接続している。それは確かだ。なぜなら、信頼できるわたしのIBMアクセス接続ウィザードは、100Mbpsでインターネットに接続中であることを示していたからだ。
IE 7は再びMicrosoftのスタートアップページを探すものの、何度試してもうまくいかないようだった。わたしは、「オーケイ。今日はレドモンドのサーバが忙しい日なのだろう」と判断し、いつものwww.eweek.comにアクセスしてみた。
すると、ページは表示された。インストール開始からわずか40分間で、自分のページがいつもどおりにきちんと表示されているのを確認できた。そこで、わたしはIE 7を終了させ、またFirefoxを使い始めた。
でも、ビルもMicrosoftもどうか心配しないで。時間があるときにでも、またIE 7を試してみるから。
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