NAND型フラッシュメモリメーカーの米SanDiskは1月23日、56ナノメートル(nm)プロセスを用いた多値セル(MLC)型フラッシュメモリを今月から東芝とともに出荷すると発表した。同メモリは東芝の四日市事業所にある300ミリNANDウエハー製造工場「Fab 3」で製造される。
SanDiskは2007年春までに、1枚のシリコンチップ当たりの容量が業界最大のMLC NAND型フラッシュメモリを出荷する予定だと、同社の広報担当者は述べた。
SanDiskは少量生産のエンジニアリングサンプルの検証を経て、数週間以内に56nmプロセス技術に基づく8ギガビット(1Gバイト)のMLC NAND型フラッシュメモリをリリースし、第1四半期中に量産出荷を始める計画だ。
第2四半期には、1チップ当たりの容量が業界最大となる16ギガビット(2Gバイト)のモノリシックMLC NAND型フラッシュメモリを投入する予定だ。
「56nmプロセスを用いた16ギガビットメモリの投入を皮切りに、SanDiskは第5世代のMLC NAND型フラッシュメモリ製品を展開していく」とSanDiskの技術/ワールドワイドオペレーション担当上級副社長、ランディール・ターカー博士は述べた。
「56nmプロセス技術を用いて16ギガビットメモリを作れば、70nm技術に基づく8ギガビットメモリと比べて、1チップ当たりの容量を2倍に増やせる。そのおかげでわれわれは、MLC NAND型フラッシュメモリとして業界最大のチップ当たり容量を実現し、従来よりはるかに経済的なMLC NAND型フラッシュメモリを製造することが可能になった」(同氏)
56nmプロセスにおける技術上および設計上の進歩により、SanDiskの新製品では、書き込み性能も70nm世代品のほぼ2倍に向上する見通しだ。
SanDiskと東芝は、四日市のFab 3の生産品を分け合っており、MLC NAND型フラッシュメモリの設計と技術の多くを共同開発してきた。56nmプロセスによる新型フラッシュメモリは当初はFab 3で製造される。Fab 3は、SanDiskと東芝が2005年に開設した両社初の300mmウエハー工場だ。
だが今年末までに、両社の合弁会社Flash Allianceと共同で建設中の新300mmウエハー工場「Fab 4」で、56nmフラッシュメモリの生産が開始される。
SanDiskはフラッシュストレージカードを発明した企業で、フラッシュデータストレージカード製品の世界最大のメーカー。
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