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» 2007年02月16日 13時38分 公開

Intel、45nm技術で勢力奪還をアピール

IntelはAMDに奪われた勢力を奪還すべく態勢を固めているが、その優位は長くは続かない見通しだ。

[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 米Intelは、年内に登場予定の45ナノメートル(nm)プロセッサ設計に使う画期的な技術を披露したが、これは同社にとって、ライバルのAMDに奪われた勢いを取り戻すためのさらなる一歩となる。

 Intelは1月27日、半導体のリーク電流問題に対応する一助となる技術の進展について発表した。リーク電流問題は、Intelなどの半導体メーカーがプロセッサの小型化を続けるための鍵となる。Intelの発表と同時期に、IBMも同様の技術を披露した

 45nmプロセッサは今年末に登場する。業界初の提供になる予定で、Intelはこの新技術について、AMDよりも技術面で優れていることを改めて示すものだとうたっている。数カ月前にもIntelは、4コアをめぐる競争でAMDに先駆けて「Clovertown」プロセッサを登場させたばかり。45nmプロセッサの「Penryn」では、トランジスタゲートの誘電体に新素材の「high-k」を、トランジスタゲートの電極に複合素材を利用する。この技術により、Intelは業界で1年以上先行することになると同社は言う。

 しかしアナリストの予想では、Intelの優位は長くはもちそうにない。AMDはIBMとの関係に助けられる形で2008年までに45nmプロセッサをリリースし、業界で肩を並べる見通しだ。さらに、AMDの4コアプロセッサ「Barcelona」も年内に登場する。同社の言う「ネイティブ」設計は、4つのx86プロセッサコアを1つのシリコン上で融合させるもので(これに対してIntelの4コアプロセッサは2つのデュアルコアプロセッサを1つのシリコン上で結合する)、AMDに言わせれば自社のアーキテクチャの方が優れており、勢いを奪い返すことができるとの見方だ。

 こうした目まぐるしい展開の中で、半導体分野の主導権争いは、Intelがはるかに先行していた時代とは違った様相になるが、AMDがデュアルコアとx86技術のイノベーションで優位に立っていた過去数年のような状況に戻ることもなさそうだ。AMDとIntelがしのぎを削る中、この分野の情勢は変わり続けるだろうとアナリストは見る。

 Insight 64のアナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏は言う。「どちらか1社が先行し、首位が1年から1年半ごとに交替するという昔ながらの競争になる。両社とも、極めて一貫したペースで前進できる態勢が整っている。Intelには大きな市場シェアとリソースがある。それを考えるとAMDはIntelに十分追いつくことができており、IntelはWoodcrestまで実質的な前進はしていなかった」

 Barcelonaは65nmプロセッサだがAMDにとっては新製品であり、顧客やIT専門家はIntelの4コア製品との比較で判断したがるだろうとブルックウッド氏は話す。

 Intelはイノベーションの面でまだAMDに遅れを取っているが、わずか1年前に比べればIT分野における同社の形勢はかなり良くなったと指摘するのは、Pund-ITのアナリスト、チャールズ・キング氏。AMDのOpteronが2003年に初めて登場した時点で、Intelはx86サーバ市場における重要な局面で敗北したと同氏は言う。しかし、45nmの発表、4コアプロセッサ、Sun Microsystemsとの契約獲得という最近の展開が、奪われた形勢を取り戻す一助となった。AMDもIntelと同様、Sun、Dell、Hewlett-Packard(HP)、IBMなどトップクラスのOEMと契約している。

 「Intelは過去1年の製品刷新で目覚ましい実績を上げた。PCおよびサーバ向け製品を刷新し、着実にマルチコアへと前進し、万全の態勢を整えたように見える。Vistaの登場で今年は重要な年になるが、同社はここ長らくの状態に比べて相当いい状態にあると思う」(キング氏)

 Intelが今回の発表を大々的に行ったのに対し、AMD幹部は、AMDがx86市場でシェアを拡大した(2006年第3四半期の23.3%から、第4四半期は25.3%になった)というMercury Researchの1月30日の報告書を引き合いに出した。ただしこの報告書では、Intelがデュアルコアと4コアプロセッサのおかげで、x86サーバ市場の勢力をある程度奪還したことも示されている。

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