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Intel、3GHzクアッドコアCPU投入へ

» 2007年02月23日 12時34分 公開
[Scott Ferguson,eWEEK]
eWEEK

 今週のアナリストとの電話会談で、米Intelはサーバ向けクアッドコア(4コア)プロセッサ「Clovertown」の3.0GHz版と45ナノメートル製造プロセスを採用したデュアルコアXeonプロセッサを提供すると語った。

 同社幹部は2月21日の会談で、向こう数週間以内に省電力のクアッドコアサーバプロセッサを導入すると付け加えた。このプロセッサは50ワットの熱設計枠で、リリース日は発表されていない。

 「省電力のクアッドコアXeonを数週間以内に投入する」とIntelの広報担当者はeWEEKの追加取材に応えて語った。

 Intelは11月にデュアルコアXeonを補完するクアッドコアプロセッサを投入して以来、主なライバルであるAMDへのプレッシャーを強められるようになっている。

 Mercury Researchの最近の調査によると、Intelはサーバ市場において幾らかの地歩を取り戻すことができたが、x86市場全体ではAMDにシェアを奪われている。

 性能向上と省電力を組み合わせて提供することで、Intelはクアッドコアプロセッサで市場に一番乗りした戦略をさらに活用したい考えだ。一方、AMDは年内にクアッドコアOpteron「Barcelona」を投入するまで待つつもりだ。

 「INTC(Intelのティッカーシンボル)はサーバセグメントの製品のアドバンテージを推進し続けていると確信している。このセグメントは同社の総合ASP(平均販売価格)と売上高ベースのシェアを伸ばす一助になるはずだ」とDeutsche Bankがアナリスト向け会談後に発行した調査報告書には記されている。

 Intelが11月14日に初めてクアッドコアXeon 5300シリーズのプロセッサをリリースしたとき、同プロセッサのクロックスピードは1.6GHz〜2.66GHzだった。その後同社はサーバおよびハイエンドPC向けにクアッドコアプロセッサをさらに投入したが、今度の新モデルは初めて3.0GHzのクロックスピードを提供するものとなる。

 さらに同社は、熱設計枠50ワットのクアッドコアプロセッサをリリースする計画だ。最初のXeon 5300の熱設計枠は高いもので130ワット、低いもので80ワットだった。

 Intelはまた、HPC(高性能コンピューティング)およびワークステーション向けの新しいXeon 5000シリーズプロセッサを予定通り生産するとしている。これらのプロセッサは今年後半にリリース予定で、現行モデルの1333MHzに対して1600MHzのフロントサイドバス(FSB)を搭載し、スヌープフィルターも拡大しているため、プロセッサのレイテンシを減らしてシステムバスの輻輳を最小限に抑える。

 第3四半期に新しいXeon MPプラットフォーム「Caneland」を発表する計画もある。

 最後にIntelは、45ナノメートル技術で製造されるデュアルコアXeonを提供することを明らかにした。同社は既に今年後半に「Penryn」ファミリーをリリースすると発表しているが、以前はサーバプロセッサでも45ナノメートル技術へと移行することは明らかにしていなかった。

 同社は既存の65ナノメートルプロセス製造施設に加えて、45ナノメートル技術を採用した3つの製造施設を開設する計画だ。これらの施設は300ミリウエハーに対応する。

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