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本当のUMPCはこんな感じ?

» 2007年03月20日 16時33分 公開
[Eric Lundquist,eWEEK]
eWEEK

 ウルトラモバイルPC(UMPC)製品の第1弾が発表されたのは、1年前にドイツのハノーバーで開催されたCeBITでのことだった。その発表では、米Microsoft、Intelのほか、多数のPCベンダーが躍起になってUMPCのメリットをアピールしていた。

 だが多くの製品発表と同様、現実は少し違った。第1弾のUMPC製品はバッテリー駆動時間も短く、接続性も限られ、特にモバイル性が高いわけではなかった。しかも、超軽量でもなければ、超小型でもなく、おまけに、キーボードがないため、PCで通常行っているような作業はほとんどできなかった。高性能化の進む携帯電話機やPDAに取って代われるほど小さくもなければスタイリッシュでもなく、かといって、軽量化の進むノートPCに取って代われるほど多才でもない。誰がこんな製品を欲しがるというのだろう?

 いずれにしても、今年のCeBITには再びUMPCが登場した。韓国Samsungが業界初の第2世代UMPCとして「Q1 Ultra」を発表したのだ。Q1 Ultraでは初代製品の主要な弱点が幾つか解消されており、バッテリー駆動時間が強化されたほか(Samsungによると、標準の4セルバッテリーで3時間半稼働する)、Bluetooth 2.0や802.11b/gワイヤレスなど、ほぼありとあらゆるネットワーク接続がサポートされている。サイズも若干小型化し、重量も軽減されている。またQ1 UltraはVista Home Premium Editionを搭載する。さらにQ1 UltraはQWERTY配列のスプリットキーボードを備え、少々不恰好だが、便利そうだ。価格については誰も語らなかったようだが、噂によると1000〜1200ドルとなる見通し。

 ところで、わたしは次のように提案したい。来年のCeBITでは、フルサイズのキーボード、長時間のリチウムイオン電池、クラムシェルカバー、多数のポート、ほどほどの大きさの画面をそろえたらどうだろう。ほら、これで完璧なUMPCのできあがり。でも、これじゃあ、普通のノートPCを組み立てただけじゃないかって? それなら、UMPCなんて名前はやめて、好きなように呼べばいい。というより、もっと正確に言えば、ちゃんと、ふさわしい名前で呼べばいい。

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