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“政見放送をマッシュアップする”というカオスNews Weekly Access Top10(2007年4月1日−4月7日)

» 2007年04月09日 19時14分 公開
[岡田有花,ITmedia]

 先週のアクセストップは、ドワンゴが“本気で”2ちゃんねらーを正社員として採用した、というニュースだった。「実在する人間からと思われる応募が38件あった」とのことだが、残りは一体なんだったのだろうか……。面接に来た5人のうち3人も採用したというから、応募者の質はかなり高かったのかもしれない。

 2位には、都知事選に立候補した外山恒一氏の政見放送についての記事が入った。「スクラップアンドスクラップ」「当選したら私もビビる」などの“名言”がネットユーザーの心を打ち、政見放送の動画はYouTubeで50万回以上再生された。いわゆる“泡沫候補”がネットで話題になった例は以前にもあったが、動画がここまで出回ったのは初めてだ。

 YouTubeだけではない。動画にコメントを付けられるサイト「ニコニコ動画」にも、外山氏の動画が投稿されて注目を集めた。オリジナルの動画だけでなく、他のコンテンツと組み合わせて“マッシュアップ”したアレンジ版も人気。ゲーム「アイドルマスター」や、“電波ソング”として話題になった「魔理沙は大変なものを盗んでいきました」の楽曲ビデオとの組み合わせが、万単位でアクセスを集めている。

 インタビューなどを読む限りでは、外山氏本人は、ネットでここまで話題になるとは想定していなかったようだ。政見放送が勝手に“アレンジ”され、その上にユーザーがコメントを付けるということもおそらく想定外だっただろう。だが開票終了後はその流れに乗り、ニコニコ動画に演説をアレンジした動画を公式にアップ。ドワンゴは外山氏の着信ボイスの配信を始めた(関連記事参照)

 政見放送がネットでいじられ、最終的にはビジネスにつながる――YouTubeに始まった動画共有文化が、新しい流れをまた見せてくれた。

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