ITmedia NEWS > 製品動向 >

横溝89巻を手のひらに――書籍とセットで普及目指す「Words Gear」東京国際ブックフェア

» 2007年07月05日 20時58分 公開
[宮本真希,ITmedia]

 横溝正史全集89巻が手のひらに――「東京国際ブックフェア」(東京ビッグサイト・8日まで)のワーズギアブースで、電子ブック端末「Words Gear」と、横溝正史全集(全89巻・302作品)入り512MバイトSDメモリーカードがセットになったパッケージ「横溝正史探偵小説大全」が展示されている。

 価格は5万7500円。Words Gear単体は4万1700円で、収録された89冊を書籍で購入すると5万円以上。単純に足すと9万円以上するセットが、半額程度で手に入る計算だ。割安感をアピールし、Words Gear販売に弾みをつけたい考えだ。


画像 Words Gear
画像 Words Gearで89冊の書籍が持ち歩ける

 ワーズギアは、松下電器産業と角川モバイル、東京放送(TBS)が共同出資して昨年10月に設立した企業で、松下製のカラー電子ブック端末「Words Gear」販売を手がけている。

 Words Gearは、SDカードに収録した書籍を閲覧できる読書端末。電子書籍だけでなく音楽、動画、写真の再生も可能で、オプションソフトを購入すれば、PDFファイルも閲覧できる。購入者は40代の男性が多いという。

 本体は4万円以上と高価なこともあり、購入のハードルは高い。横溝全集という人気コンテンツと本体をセットにすることで「とっつきやすくした」(説明員)という。

 1月に限定販売したところすぐに売り切れ、販売終了後も問い合わせが多数寄せられたため、再販売が決まった。今回も完全受注生産で、8月31日まで予約を受け付け、予定数に達した時点で販売を終了する。

 今後も、名作を集めた作品集や松下幸之助の書籍集などをWords Gearとセット販売する、といったアイデアを練っている。

 Words Gear用電子書籍の販売サイト「最強読書生活」は、昨年10月にオープン。小説、コミック、ライトノベルなど約8500のコンテンツがそろう。

 「これまではハードの販売が先行していたように思うが、ようやくコンテンツがそろい始めた。コンテンツとの組み合わせを提案するなどして、Words Gearのさらなる普及を目指していきたい」(説明員)

 横溝正史探偵小説大全の申し込みは、「webKADOKAWA」から。

関連キーワード

電子書籍


Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.