8月16日の打ち上げを目指す月周回衛星「かぐや」に、NHKと宇宙航空開発機構(JAXA)が共同開発した「ハイビジョンMoonカメラ」が搭載される。撮影した映像は今秋以降、NHKの番組で放送する予定だ。
月を周回するかぐやの可視光の“目”となるのは、220万画素CCD×3枚によるカメラ2台。それぞれ望遠レンズ、広角レンズを取り付け、月表面をハイビジョン撮影する。米国のアポロ8号が初めて撮影した「地球の出」の撮影にも挑戦する。
映像はデジタル圧縮し、かぐやから10Mbpsで送信。1分間の映像で受信に約20分かかる。JAXA臼田宇宙空間観測所(長野県佐久市)で受信した信号を、JAXA月ミッション運用解析センター(神奈川県相模原市)で復号する。
NHKのハイビジョンカメラは、スペースシャトルや国際宇宙ステーションの室内からの生中継で実績があるが、真空環境での使用は初めて。日向と日陰で温度差が300度を超す過酷な環境や、宇宙線、打ち上げ時の振動などに耐えるよう試験を積み重ねてきた。
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