米Crayは11月5日、次世代スーパーコンピュータ「Cray XT5」ファミリーを発表した。
今回発表したのは「Cray XT5」とハイブリッドシステム「Cray XT5h」の2機種。Cray XT5はLinuxを搭載し、デュアルコアおよびクアッドコアのAMD Opteronプロセッサをサポートする。1つの筐体には192個のプロセッサソケット(CPUコア768個)を搭載可能。垂直冷却やカスタム設計のヒートシンクなど消費電力や廃熱にも配慮した設計になっているという。
XT5ではローカルメモリ容量を4倍に、プロセッサ密度を2倍にして電力効率も高めており、顧客のTCO(総所有コスト)は大幅に減少するとCrayは述べている。
XT5hは、XT5をベースに複数のプロセッサアーキテクチャーを統合した「業界初の統合型ハイブリッドスーパーコンピュータ」。スカラー処理と、メモリ帯域の広いベクター処理、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)技術を使って再構成可能なコプロセッサを組み合わせたという。
具体的には、XT5hはOpteronとベクター型ブレード「Cray X2」、FPGAを搭載した「Cray XR1」ブレードを統合。Cray X2は4個のベクターCPU、64Gバイトの共有メモリを搭載し、ピーク性能は100GFLOPSを超える。最高で1024個のプロセッサを搭載可能。Cray XR1はFPGAの一種である「DRC Reconfigurable Processor Unit(RPU)」とOpteron、HyperTransport技術を組み合わせている。
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