利用条件の設定が終わると確認画面で内容を見直し「作品登録を申請する」をクリックすればいよいよ掲載される――と思いきや、まだだった。
表示された画面には「ニコニ・コモンズへの作品の登録申請を受け付けました。実際に登録になるまではしばらく時間がかかります。登録になった場合には、その旨を通知します」と書かれていた。投稿作品は事務局チェックを通らないと掲載されない仕組みで、作品が公序良俗に反していないか、著作権侵害の疑いがないかなどを確認しているという。
ITちゃん画像や初音ミク楽曲など、記者が投稿した作品のほとんどは、投稿から10分以内で公開された。だが記者が描いた下手くそな「ITせんし」という絵は、なぜか掲載まで半日かかった。いったい何が疑わしかったのだろうか……。
ニワンゴによると「登録申請の数などの要因によって申請から登録までの時間は変動するため、すぐに反映されないこともある」とのことだ。
18日の深夜に合計13作品(イラスト12点、音楽1点)を投稿したところ、翌朝までにそれぞれ10〜20程度の閲覧があり、ほぼすべての素材が1回ずつダウンロードされていた。
投稿者のマイページには、ダウンロードしてくれたユーザーのハンドルネームと日時が伝えられる。そのユーザーが公開している素材を確認することもできる。
公開された作品には、誰でもタグを付けることができる。編集部で投稿した作品にはITmediaNewsのタグを付けて一覧できるようにした。
ニコニ・コモンズへの投稿はとても簡単だが、投稿作品を利用してもらうのが難しそうだ。
まだユーザーが少ない上、トップページからたどることができる作品は1回以上ダウンロードされたものだけ。ダウンロードのない作品は「新着作品」として紹介されている間にチェックするか、タグや検索でたどっていくしかない。投稿しても誰にも見てもらえないし使ってもらえない――というケースも多そうだ。
自分の作品を使ってもらいたいユーザは、旬のネタで作品を作ったり、検索されやすいタグを付けたり、外部のサイトで紹介したりといった“マーケティング”が必要になりそうだ。
ニコニ・コモンズには、作品の「親子関係」を確認できる仕組みがある。タイトルをクリックすると表示される「コモンズツリー」がそれだ。
コモンズツリーでは、作品のもととなった「親作品」と、その作品から派生した「子作品」がツリー状に表示される。例えば、ユーザーが作った人気キャラクター「こもんちゃん」のツリーを見てみると、子作品として30以上が投稿されている。
こもんちゃんの子作品には、こもんちゃんとほかのユーザーが投稿した写真とを組み合わせたものも。その作品のツリーを見てみると、さらにその作品と別の作品を組み合わせた“孫作品”も作られていた。創造のサイクルがうまく回っているようだ。
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