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B-CAS見直し議論、具体化へ

» 2008年10月15日 08時57分 公開
[ITmedia]

 総務相の諮問機関・情報通信審議会の「デジタル・コンテンツの流通の促進等に関する検討委員会」が10月14日に開かれ、デジタル放送の著作権保護に使われている「B-CAS方式」見直しに関する議論の進ちょくが報告された。

 一部で「B-CASの事実上の廃止が決まった」という報道もあったが、村井純主査は「まだ結論が出たわけではない」と、あくまで検討段階というスタンスを強調した。現在はB-CASの課題について洗い直し、さまざまな選択肢を検討している段階という認識だ。

 B-CASの見直しについて議論を進めているのは、委員会内の「技術検討ワーキンググループ(WG)」。WGで提案された著作権保護技術の選択肢は(1)B-CASと同様の「カード方式」、(2)専用チップを機器に内蔵する「チップ方式」、(3)ソフトウェア方式――の3種類だ。

 それぞれについて、利用時のユーザーのストレスや、コストと効果、スクランブル技術との関係などを検討中。例えばカード方式なら「カードを扱うのが面倒」「ポータブル機器には大きすぎて内蔵できない」といった課題などを議論している。今後、さらに具体的な議論を進めていくという。

 報告を受け、実演家著作隣接権センターの椎名和夫委員は「B-CASを改めた後でもB-CAS対応機器は残るため混在運用していくことになる。そうなると『Friio』の問題は解決しない。問題解決のため、制度を含めたオプションの検討も進めてほしい」と要望を述べた。

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