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「薄型テレビは恵まれた市場だ」 VIERA新製品、NeoPDPも商品化

» 2009年02月04日 07時00分 公開
[ITmedia]

 パナソニックは、薄型テレビ「VIERA」の新製品13機種を3月1日から順次発売する。新開発の「NeoPDP」を採用した超薄型モデルを投入するほか、リンク機能を拡充するなどして、同社が掲げる「見るテレビから使うテレビへ」路線を一歩進めた。消費マインドの低下で市場環境は厳しいが、2011年のアナログ停波を控えて需要はまだ十分あると見て、強気の姿勢で商戦に臨んでいく。

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 発表したのは、「Zシリーズ」(54V、50V、46V)、「Vシリーズ」(プラズマ:50V、46V、42V、液晶:37V、32V)、「Gシリーズ」(プラズマ:50V、46V、42V、液晶:37V、32V)。

photo 最厚部でも24.7ミリというZシリーズ

 3シリーズとも、プラズマでは商品化を予告していた新パネル・NeoPDP(ネオ・プラズマパネル)を採用。Zシリーズでは、チューナーなどを「Wireless HD」規格の初採用で外付けにすることで、最厚部で24.7ミリという壁掛けも容易な超薄型デザインを実現した。また世界初という1080本の「動画解像度」により動きのある画像も滑らかに表示するなど、画質を高めたとしている。

 「使えるテレビ」の軸になる「つながる」機能も豊富にそろえ、DIGAなどの機器も操作可能なVIERAリンク機能や、ネット接続によるアクトビラやYouTube視聴機能、SDメモリーカード経由でHD映像を再生する機能などを備えた。接続した機器の状態によって、機器の電源をオフにするなどの節電機能も備えた。

 Zシリーズの54V型(TH-P54Z1)が70万円前後、Vシリーズの50V型(TH-P50V1)が40万円前後、Gシリーズの50V型(TH-P50G1)が35万円前後など。

まだ6000万台の需要が見込める

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 2月3日に都内で開いた新製品発表会で、同社の西口史郎デジタルAVCマーケティング本部長は「2011年のアナログテレビ放送停波を控え、国内の薄型テレビは成長が見込める恵まれた市場だ」と話した。11年の停波時の地上デジタル対応機器の総台数は1億台を見込む一方で、昨年12月末時点の普及台数は4594万台。「停波までに6000万台の需要が見込める」というわけだ。

 08年度の国内市場は全体で1000万台強にとどまる見通しだが、「1月は前年同期比で2割増だった」という。来年度は市場全体で約7%増の1100万台を見込む中、パナソニックは「新VIERAを武器に前年比20%増の成長を目指す。新製品で不景気を吹き飛ばしたい」と強気だ。

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