Googleキラーと期待される検索エンジン「Wolfram|Alpha」が一般公開された。現時点では日本語には対応していない。
Wolfram|Alphaは従来の検索エンジンとは異なり、事実に関する質問に答えるナレッジエンジン。理論物理学者で数学ソフトを扱う米Wolfram ResearchのCEO、スティーブン・ウルフラム氏が開発した。
同エンジンはウルフラム氏の技術・科学計算ソフトMathematicaのコード600万行以上を含み、約1万プロセッサコアを搭載したシステムで稼働する。アルゴリズムや自然言語解析などを活用して、「円周率の300けた目は?」といった事実に関する質問に回答するという。
例えば「gdp Japan(日本のGDP)」と検索ボックスに入力すると、検索結果ページには日本のGDPの額のほか、過去のGDP推移のグラフ、国民1人当たりGDP、GDP成長率、インフレ率なども表示される。また関連リンクのセクションにはWikipediaの日本の項目などのリンクが表示される。
「obama birthday(オバマ大統領の誕生日)」で検索すると、1961年8月4日という生年月日だけでなく、「今から47年9カ月14日前」といった情報も計算されて表示される。
このほか、「1 milion yen(100万円)」で検索すれば、100万円を各国の通貨に換算した値が返され、「12-5」などの計算もできる。
検索エンジンの専門家ノバ・スピバック氏は3月にWolfram|Alphaのデモに参加した際に、Wolfram|Alphaは幅広い質問への答えを提供し、データベースから答えを探すのではなく回答を計算するという点でGoogleよりもずっとスマートだと評価していた。
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