NEC液晶テクノロジーは5月29日、バックライト光源に新開発の白色LEDを採用することで、Adobe RGBカバー率を100%に高めたアモルファスシリコンTFTカラー液晶ディスプレイモジュールを開発したと発表した。
LEDバックライトの液晶ディスプレイは、従来の冷陰極管より省電力で小型・軽量化できるといったメリットがあるが、赤や緑の再現範囲の拡大が難しく、Adobe RGBの色再現領域までカバーすることは困難だった。
新開発のモジュールに採用した白色LEDは、近紫外線LEDチップの光をRGBの蛍光体に照射して発光させ、それらの光を混ぜることで白色光を構成、従来のLEDより自然光に近い光を再現できるようになった。カラーフィルターも新開発し、色再現領域を拡大した。
ディスプレイの色度域は、Adobe RGBカバー率100%、面積比108%、NTSCカバー率97%、面積比103%。サイズは12.1インチ(800×600ピクセル表示)で、輝度は570カンデラ/平方メートル。
新製品は、米国テキサス州で開かれるSID(Society For Information Display、5月31日〜6月5日まで)に出展する。
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