セキュリティ企業のF-Secureは8月24日のブログで、中国の少数民族ウイグル族の支援団体を標的としたターゲット攻撃が急増していると伝えた。新疆ウイグル自治区では7月に大規模な暴動が発生して当局に鎮圧されたが、今回の攻撃との直接的な関係は不明だとしている。
F-Secureによると、世界各地にあるウイグル族支援団体を狙って、不正ファイルを添付した電子メールが送りつけられているという。添付ファイルはPDFやWord形式で、ウイグル族についての解説や暴動について伝えるニュースなど、一見無害な内容になっている。
しかし、これらファイルを開くとAdobe ReaderやMicrosoft Wordの既知の脆弱性を突いてバックドアが仕掛けられ、コンピュータを外部から制御できる状態にしてしまう。文書のほかに、バックドアを仕込んだ偽のスクリーンセーバーも見つかっているという。
支援団体を狙った同様の攻撃は過去にも発生しているが、恐らく暴動との直接的関係はないだろうとF-Secureは強調している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR