本物の魚のように泳ぐ「ロボフィッシュ」を米マサチューセッツ工科大学(MIT)が開発した。ただし、本物ほど速くは泳げないという。
ロボフィッシュを開発したMITのカマル・ヨーセフ−トウミ氏らは、このロボットは従来の海底探査機が行けない場所にも行けると話しており、水中探査への活用を見込んでいる。
MITは1994年にもロボフィッシュ「Robotuna」を開発しているが、Robotunaは2843個の部品を6個のモーターで動かしていた。これに対し、新しいロボフィッシュは10個に満たない部品を1個のモーターで動かしている。ボディはソフトポリマーでできており、継ぎ目がなく柔軟なため、本物の魚の動きをまねやすいという。
この新しいロボフィッシュの試作機は全長8インチ(約20センチ)で、マグロのように尾びれを使って泳ぐ。この泳ぎ方だと、高速で長い距離を泳げるという。魚は通常、1秒間に最高で体長の10倍の距離を移動できるが、MITの試作機はまだ1秒間に体長と同じ距離しか泳げない。必要な電力はサイズによって2.5〜5ワットで、電力は外部から供給しているが、今後は小さなバッテリーを内蔵したいと研究者らは述べている。
今秋にはさらに研究を拡大し、サンショウウオやイトマキエイのようなロボフィッシュの試作機をテストする予定という。
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