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「元少年実名ルポ」著者は「鳥越辞任」問題のJANJAN元記者

» 2009年10月07日 17時41分 公開
[ZAKZAK]
photo 会見した増田美智子さん=6日、東京・霞が関の司法記者クラブ【拡大】

 山口県光市の母子殺害事件で、元少年の被告(28)=死刑判決を受け上告中=を実名表記したルポルタージュ本の著者、増田美智子さん(28)が注目を集めている。出版差し止めを求める仮処分を申し立てた被告の弁護団に対し、増田さんは「実名表記は本人の了承を得た」と主張。出版を強行する強気の姿勢を貫いているが、実は過去にも大物ジャーナリストと取材をめぐって“全面対決”したことがあるのだ。

 ネット上の記述などによると、初の著書『A(実名)君を殺して何になる−光市母子殺害事件の陥穽(かんせい)』(インシデンツ)を出版した増田さんは、信州大工学部を卒業後、業界紙記者を経て、日本インターネット新聞社(JANJAN)に入社。その後、フリーランスとなり、現在は一橋大職員という肩書。今回の著書はフリー時代に広島拘置所に収監中の被告と25回もの接見を重ねたうえで執筆した。

 増田さんはJANJAN在職中の2007年1月にも、市民参加型インターネット新聞サイト「オーマイニュース」日本版編集長だった鳥越俊太郎氏(69)の辞任を“スクープ”した。

 ところがその後、鳥越氏が辞任を全面否定したことから、増田さんは週刊誌上で取材時の録音テープを根拠に鳥越氏を糾弾。《自らの言葉に責任を持とうとしない鳥越氏は、即刻メディア界から引退するべきだ》などと痛烈に批判した。

 真相は藪の中だが、鳥越氏は編集長を続けたことから、増田さんは1月末にJANJANを退社している。今回の仮処分申請に対しては、「本人が承諾しているので、法的に問題はない。報道の自由に対する重大な侵害だ」などと、対決姿勢を鮮明にしている。

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