ユーザーはあまりiPhoneを携帯電話以上のものとは考えていない。だがiPhoneの高度化に伴って、iPhoneはただの携帯電話ではないと考えるようにしなければならない。(まだ)セキュリティソフトは不要かもしれないが、コンピュータと同様に、悪意あるハッカーがiPhoneに侵入し、データを盗み、暴れ回る方法はたくさんある。コンピュータと同じように慎重になり、iPhoneのデータをバックアップし、安全なサイトにアクセスするよう気をつければ、安全に過ごせる可能性は高まる。
iPhoneが売れれば売れるほど、iPhoneユーザーを食い物にしてやろうと考える輩は増える。彼らは、iPhoneユーザーが必ずしもセキュリティを第一に考えているわけではないことを知っている。iPhoneがまだあまりセキュリティ面では試練を受けておらず、ユーザーが誤った安心感を持っていることを分かっている。多くのiPhoneに貴重な情報がたくさん保存されていることも。Ikeeが示したように、iPhoneに侵入したがっている輩はいるのだ。
Ikeeを「害のないいたずら」と切って捨てるのはたやすいかもしれないが、それはおそらくベストな考え方ではない。IkeeはiPhone、少なくともJailbreakしたiPhoneへの侵入路があることを証明した。「心配することはない」と信じているユーザーが多いほど、本当は心配しなければならないことも証明している。Ikeeを皮切りに、これから多くの攻撃が行われるかもしれない。備える必要がある。
自明のことに聞こえるかもしれないが、IkeeはiPhoneが狙われたことを示している。BlackBerryも、Androidデバイスも標的にはならなかった。ハッカーが狙ったのはiPhoneだった。とにかく、これはユーザーに警戒心を持たせるはずだ。
iPhoneユーザーの中には、Ikeeはオーストラリアのユーザーに対する脅威でしかないと思っている人もいるかもしれない。だが米国やカナダのユーザーも確実に危険だ。今のところは、少なくとも、北米ではユーザーの考えを変えるほどの大型攻撃は起きていない。だが北米にも進出するワームが出てくるのは確実だろう。時間の問題でしかない。
Ikeeは何より、どんなプラットフォームでもOSでも、完全に安全なIT製品はないということを証明した。モバイルセキュリティでもPCセキュリティでも何でも、100%の安全はないことを覚えておかなくてはならない。だから、セキュリティを最大限に高める習慣を実行する必要がある。これは大事だ。iPhoneが標的になっているのだからなおさらだ。
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