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MySpace上のUstream配信、JRCと楽曲利用許諾契約 CD音源使える作品も

» 2010年03月30日 17時43分 公開
[ITmedia]

 マイスペースは3月30日、SNS「MySpace」上のUstream配信で音楽を利用する場合について、坂本龍一さんらの音楽著作権を管理するジャパン・ライツ・クリアランス(JRC)から暫定許諾を受けたと発表した。JRC管理楽曲のうち、権利者が利用に同意した作品のリスト(ホワイトリスト)を公開。リストに掲載されていればCD音源(原盤)も利用可能だ。

 Ustream中継で音楽を使用したいというニーズが多くなっているため、Ustreamが日本法人を設立するまでの間、暫定的に権利処理をマイスペースが代行する。JRCとの暫定契約期間は6月まで3カ月間だが、延長、変更もあるとしている。

 暫定許諾では、JRC管理楽曲のうち権利者の同意があった作品について、一般に広くホワイトリストを公開。リスト上の作品をユーザーが演奏したりする場合の著作権使用料は、当初マイスペースが支払う。使用料などの条件は、別途協議する。

 さらに「最も大きな試み」として、著作隣接権の許諾もホワイトリスト方式で実施。著作隣接権者の同意が得られたCD音源(原盤)はホワイトリストに掲載し、Ustreamの中でそのまま使えるようになっている。従来の包括契約で利用できるのは曲のメロディーなどのみで、DJプレイなどでCD音源をそのまま使うには、レコード制作者など著作隣接権者の許諾を得る必要があった。

 JRCによると、同社が権利者に対してUstreamでの音源利用を説明し、利用許諾を得た。同社は「今までにない全く新しい権利処理スキーム。4〜6月を実験期間として、この手続きネットでの音楽利用の権利処理として適切なものかどうかを検討していきたい」としている。

 Ustream利用が可能な第1弾リストにはスピッツやホフディラン、坂本龍一さん、浜田省吾さんらの楽曲を掲載。スピッツは「空も飛べるはず」などを含む全曲の原盤利用が可能になっている。リストは随時更新する。

 マイスペースは、日本音楽著作権協会(JASRAC)とも、包括許諾契約内で処理する方向で合意に向けた調整を進めている。

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