東京大学と東洋大学、NTT(持ち株会社)は9月2日、ネットに対する「安心」「不安」の感覚について、世界10カ国を対象とした国際比較調査の結果を発表した。個人情報漏えいやネット上での中傷に関して、被害経験がなくても不安を感じると答えた人が、日本ではほかの国に比べて多かった。
1月23日〜2月3日にかけ、各国で電話調査した。他人によってネット上に自宅住所や電話番号を勝手に載せられてしまう経験は、日本は10カ国中9位(1.2%)と低い値だったが、不安に思う割合は2位(82.7%)。特に女性で不安感が高かった。悪口や暴言、挑発的な言葉を書かれたことがなくても不安に思う割合も日本が1位(75.2%)だった。
背景には、日本では個人情報保護に対する意識が高いことや、個人情報漏えいや中傷に関する情報を見聞きする頻度が高いことがあると分析している。調査結果は、9月4日から長崎県内で開かれる日本社会情報学会合同研究大会で発表する。
今後は、日本人を対象に、各年代別/利用サービスごとに分けた上でさらに詳細な調査を行う予定。NTTは調査結果をもとに、安心して利用できるネットワーク社会の確立を目指した研究開発を進めていく。
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