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2010年イグ・ノーベル賞 日本人研究者が「交通計画賞」受賞

» 2010年10月01日 15時04分 公開
[ITmedia]

 「人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究」に与えられるイグ・ノーベル賞の授賞式が9月30日に行われた。日本からは公立はこだて未来大の中垣俊之教授らが「交通計画賞」を受賞した。

 中垣氏らは、粘菌が最適な鉄道網を構築できると発見した。同氏は2008年にも、粘菌に迷路の最短経路を探し出す能力があることを発見してイグ・ノーベル賞を受賞している。

 このほか2010年のイグ・ノーベル賞には、工学賞にリモコンヘリでクジラの鼻水を収集する方法、医学賞にぜんそくの治療にジェットコースターを利用できるという発見が選ばれている。「靴の上から靴下をはくと、凍った道で滑りにくくなる」という研究が物理学賞を、「従業員をランダムに昇進させる方が組織の効率が上がる」と数学的に実証した科学者が経営学賞を受賞。ほかにもユニークな研究が同賞を受賞している。

 また原油流出事故を起こしたBPが、「水と油は混じらない」という定説は誤りだと証明したとして化学賞を、Goldman Sachs、AIG、Lehman Brothersなど金融系企業の幹部らが「新たな投資法――世界経済、あるいはその一部にとって利得を最大にしリスクを最小にする方法を作り出し、推進した」として経済学賞を受賞した。

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