照明の世界が変わろうとしている。発光効率が低く寿命の短い白熱電球や、神経系に害を与えるHg(水銀)を利用する蛍光灯を置き換える、固体素子を使った照明の第2の普及期が始まる。
主役は「白色LED」と「白色有機EL」だ。第1の普及期は2009年に始まった。大手電球メーカーが一斉にLED電球を製品化し、安価な製品を投入する中小メーカーも現れた。このときすでにLED電球の発光効率(エネルギー変換効率)は40lm/W〜80lm/Wに達しており、白熱電球の20lm/Wを大きく上回っていた。
現在では、白色LEDの発光効率は150lm/Wに達している*1)。白熱電球はもちろん、発光効率の高い直管形蛍光灯の100lm/Wをも超えている。LEDを組み込んだ照明器具の発光効率(器具効率)で比較しても、蛍光灯に匹敵する値だ(別掲記事「LEDの製造コストを大幅に引き下げる」を参照)。素子の実力として蛍光灯の置き換えが現実的になってきた。
一方、白色有機EL素子の発光効率(15cm角のパネル)は25lm/W程度であり、ようやく白熱電球を超えた段階である。約5年遅れてLEDを追いかける形だ。→続きを読む
この記事はEETIMESから転載しています。
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