Googleが発表した本格的なソーシャルサービス「Google+」は、近況の共有や写真・動画の投稿機能など、Facebookに似た機能を持つ一方、知人を簡単にグループ分けできる「サークル」機能、関心のある分野の最新情報を共有しやすくする「Sparks」などでGoogleらしさを見せている。フィールドテストが始まったGoogle+の日本語版に登録できたので。短時間ながら試した印象をリポートしよう。
ホーム画面はGoogleらしくシンプルな印象だ。「ストリーム」が表示され、自分や「友だち」などが投稿した近況や写真、動画、リンク、現在地を共有できる。もちろん、Facebookの「いいね!」に当たる「+1」をすることもできる。
Google+上での知人とのつながりの起点になるのが「サークル」だ。知人を円形のユーザーインタフェースに直感的に配置して管理できるようになっている。
サークル画面では、Googleアカウントに登録されている連絡先やGoogle+上で知り合った人などを読み込んで知人の候補として表示。知人のアイコンは「友だち」「家族・親戚」「知人」「フォロー中」などのサークルにドラッグ&ドロップで配置することでグループ分けできる。動作はスムーズで、かなり簡単にグループ分けができる。サークルはユーザーによる定義も可能で、「会社」などを自由に作成できる。
ストリームに近況などを投稿する際は、誰でも閲覧できる「一般公開」のほか、公開範囲をサークルごとに設定できる。趣味などのグループでサークルを作成しておき、グループ向けの連絡事項はサークルを選んで投稿、といった使い方が可能だ。ストリームをサークルごとに表示させることもできる。
「人はいつだってコミュニティーごと、つまりそれぞれの『サークル』に対して選択的に情報を共有する」──Googleはサークル機能のコンセプトをこう説明している。
Googleは既存のオンラインサービスについて、「全ての人間関係を『友だち』という1つの括りにまとめてしまう」「100人以上の『友だち』に見られているオンラインでの会話は、舞台の上で発表するようなもの。みんなの目を気にして情報共有も滞りがちになってしまう」「『友だち』や『家族』の意味するところは、わたしたち1人1人によって異なるが、こうしたニュアンスはオンラインでは失われてしまう」とみる。
「現実世界では、人々は既にサークルを使い分けて自分の意見を述べ、特定の人々と情報共有していることに気付いた」──というGoogleが考えたのは、この「サークルをソフトウェアで再現する」こと。ただしせっかくのサークル分けが煩雑にならないよう、ユーザーインタフェースに工夫をこらすことで容易にしているようだ。
ホーム画面の左カラムからは「Sparks」へもアクセスできる。これはユーザーが関心を持っている注目のトピックスについての最新情報をニュースサイトなどからクロールして表示し、知人と簡単に共有できる機能だ。特定のキーワードを設定しておいたGoogleニュース記事がソーシャルサービス内で容易に共有可能になった──という感覚だが、情報のクロール元はGoogleニュースより広いように思えた。
このほかビデオチャット機能やスマートフォン向けアプリ(現在はAndroidのみ、近くiOS用も公開予定)も利用可能だ。Google+は現在クローズドなテストを実施しており、一般公開の日程などは未定。テストへの招待を希望するユーザーはこのページから登録できる。
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