米Microsoftは7月5日、迷惑メール送信などに使われていたマルウェア「Rustock」の仕組みや撲滅対策の成果についてまとめた報告書を発表した。3月に撲滅作戦を実施して以来、Rustockの感染数は半減したと伝えている。
Rustockは感染したコンピュータを遠隔操作で制御し、大量のスパムメールを送信するなどしていたボットネット型のマルウェア。世界各地で多数のPCに感染し、一時は最大級の勢力を持っていたが、Microsoftのデジタル犯罪部門は3月に、業界や学術機関と協力して撲滅作戦を展開し、Rustockのインフラを壊滅させたと発表していた。
その後、ISPなどと協力して感染したコンピュータからのRustock駆除を支援した結果、感染数は3月の160万件強から7月には約7万件へと56.12%減少したという。
Rustockや関連のマルウェアはほかのマルウェアを呼び込む機能も持っているため、Rustockに感染していたコンピュータは複数のマルウェアがインストールされている確率が高いことも判明した。
こうした実態を踏まえて、ユーザー側でマルウェア感染を防ぐための対策を取る必要性が改めて浮き彫りになったとMicrosoftは指摘する。具体的には、Microsoft Updateを有効にするなどしてソフトウェアを常に最新の状態に保ち、ファイアウォールやウイルス対策ソフトを利用するなどの対策を挙げている。
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