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映画前売り券をネット販売、座席予約もできる「ムビチケ」 Windows Azureで構築

» 2011年07月26日 20時39分 公開
[ITmedia]
photo (左から)日本MSの樋口社長、ムビチケの高木社長、角川グループホールディングスの角川歴彦会長

 映画の前売り券をネットで簡単に購入できるようにする新サービス「ムビチケ」を、角川グループなどが出資する新会社が8月下旬に始める。前売り券を購入後、映画館の座席指定まで行えるのが特徴。システムはWindows Azureを活用して構築する。

 ユーザーはムビチケのサイトで電子前売り券を購入し、購入番号を取得。番号をもとに各シネコンのWebサイトで座席を指定し、当日は自動発券機から座席券を出力して鑑賞する仕組みだ。

 ユーザーにとっては当日券より400〜500円程度安い前売り券をネットで容易に購入できるようになるメリットが、配給・興業会社には前売り券のペーパーレス化によるコスト削減、ユーザーの鑑賞履歴をデータベース化することによるマーケティング活用などの利点があるとしている。

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 当初はTOHOシネマズ、角川シネプレックス、シネマサンシャインなどが導入。国内シネマコンプレックスの約半分をカバーしているという。

 新会社「ムビチケ」は7月に設立。資本金1億5000万円は角川グループの広告会社・角川メディアハウスが73%出資し、前売り券情報のメイジャー、映画公式Webサイトの制作などで実績があるデジタルプラスも出資した。

 ムビチケの高木文郎社長は「映画界は多くの販売チャンスを逃してきたのではないか」と前売り券がいつでもネットで購入できるメリットを強調。初年度に200万枚、3年後に500万枚の販売を目標に掲げ、チケット販売や販促コンテンツ制作の請け負いなどで3年後に100億円の取り扱いを目指す。

 システム構築はWindows Azureを活用して行う。前売り券発売日の負荷対策などにかかるコストをクラウドの採用で抑えることができるとしている。日本マイクロソフトの樋口泰行社長は「Windows Azureはオープンが特徴。さまざまなサービスとつながっていける拡張性がある」と話し、近く国内発表する次期Windows Phone 7からムビチケを利用できるようにすることを明らかにした。

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