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ハッカー集団が情報機関の顧客リストを暴露、日本の大手企業名も

» 2011年12月27日 08時30分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 ハッカー集団Anonymousが、各国の大手企業や政府機関向けに情報を提供している米民間情報機関Stratfor Global Intelligenceの顧客情報を入手し、インターネットで暴露したと公言した。

 米セキュリティ機関SANS Internet Storm Centerやセキュリティ企業F-Secureのブログによると、Anonymousは12月25日ごろ、「stratfor.com」のサイトに保存されていた顧客情報リストに不正アクセスし、顧客のクレジットカード番号などの情報を入手。計1万7000件あまりのカード情報や個人情報をウェブサイトに掲載した。こうした情報はプレーンテキストで保存されていたという。

 公開された顧客リストには世界各国の政府機関や企業名が並んでおり、日本大使館や日本貿易振興機構(JETRO)など日本関連の団体、大手電機メーカーや金融機関の社名も含まれる。Anonymousのメンバーは、盗んだクレジットカードを使って赤十字などの慈善団体に寄付したと公言している。

 ただしカードの持ち主から不正利用の通報があれば、慈善団体側は受け取った金額を返金しなければならず、「こうした行為は慈善団体を助けるどころか損害を与える」とF-Secureは強調している。

 Stratforは不正侵入の発覚を受けてサーバと電子メールの運用を停止し、捜査当局に通報して調査に乗り出したことを明らかにした。

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