ロシアのセキュリティ企業Kaspersky Labは7月5日のブログで、ユーザーの連絡先にSMSスパムを送信するマルウェアアプリがAppleとGoogleの公式サービスで配布されているのが見つかったと伝えた。iOS用のアプリを販売するAppleのApp Storeでマルウェア混入が確認されたのは初めてだとしている。
同社によると、問題のアプリは「Find and Call」という名称で、AppleのApp StoreとGoogle Playの両方から見つかった。ユーザーのコメント欄には、同アプリからSMSスパムが送信されてしまうという苦情が相次いでいるという。
同社が調べたところ、Find and Callはユーザーのアドレス帳をリモートのサーバに送信し、アドレス帳に登録された全連絡先にSMSスパムを送信するトロイの木馬だったことが判明した。
アプリによるユーザーの個人情報流出が問題になることは過去にもあったが、Kasperskyが同アプリをマルウェアと分類したのは、流出した情報が実際に悪用されていたことによる。「Google Playへのマルウェア混入は今に始まったことではないが、Apple App Storeでマルウェアが発見されたのは今回が初めて。iOS Apple App Storeは5年前のサービス開始以来、これまでマルウェア問題が発生したことはなかった」とKasperskyは伝えている。
AppleとGoogleは通報を受けて、間もなく問題のアプリをストアから削除したという。
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