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Google、マルウェア検出サービスのVirusTotalを買収

» 2012年09月10日 06時00分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米Googleは、スペインのセキュリティ企業VirusTotalを買収した。VirusTotalが9月7日(現地時間)に公式ブログで発表した。買収総額などの詳細は公表されていない。

 VirusTotalは2004年創業の、アンダルシア州マラガに拠点を置く非公開企業。複数のウイルス対策エンジンとWebサイトスキャナーによってファイルやURLを分析し、ウイルスやワームなどのマルウェアを検出する無償のサービスを提供する。このサービスをWebブラウザで利用するための拡張機能が、GoogleのChromeの他、MozillaのFirefox、米MicrosoftのInternet Explorer(IE)、ノルウェーOperaのOpera向けに公開されている。

 virustotal Chrome向け拡張機能「VTchromizer」はChrome Web Storeからダウンロードできる

 VirusTotalは買収完了後も独立した傘下企業として運営され、従来のサービス提供を継続するという。同社は発表文で「われわれの目標はWeb上でユーザーを安全に保つことだが、小規模な企業にとってそれは難しいことだった。従って、長年のパートナーであるGoogleがわれわれを買収するのは喜ばしいことだ。この買収はユーザーにとっては素晴らしく、マルウェア作者にとっては悪いニュースだ」と語った。

 Googleは詳細を発表していないが、ネットワーク管理者向け不正サイト報告サービス「Safe Browsing」やAndroidアプリストア「Google Play」のマルウェア対策機能「Bouncer」などの強化が狙いとみられる。

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