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クリック詐欺を仕掛けるマルウェア「ZeroAccess」が横行、広告主に被害拡大

» 2012年10月31日 07時32分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 Alcatel-Lucent傘下のセキュリティ企業の米Kindsightが10月30日に発表した2012年7〜9月期のマルウェア動向報告書で、クリック詐欺に使われるマルウェア「ZeroAccess」が感染を広げ、広告主の被害額が膨らんでいる実態を報告した。

 ZeroAccessは、被害者のコンピュータを乗っ取って、広告を不正にクリックさせる機能を持つマルウェア。今年に入って急拡大し、ボットネットの中では最大勢力になっているという。

 同社によると、ZeroAccessに感染したホームネットワークは7〜9月期の世界統計で220万件に上り、同マルウェアが仕掛ける広告クリック詐欺で広告主が被っている被害額は、1日当たり90万ドルに上った。

 一方、全般的なマルウェア感染率は、北米のホームネットワークの統計で13%だった。特に、ボットやrootkit、銀行口座情報を盗み出すトロイの木馬といった危険なマルウェアの感染率は6.5%となっている。

 モバイルマルウェアの感染も増加傾向にあり、モバイル端末のマルウェア感染率は3%強だった。このうち迷惑広告などを表示するアドウェアが90%を占めている。

ZeroAccessの国別感染台数。日本は5番目に多い(出典:Kindsight)

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