モバイルスパム対策を手がけるCloudmarkは、ユーザーが知らないうちにSMSスパムを大量送信してしまうAndroidマルウェアが、Angry Birdsなどの人気ゲームを装って感染を広げているのが見つかったと伝えた。
同社によると、問題のマルウェアは「Grand Theft Auto」「Need for Speed」「Angry Birds Star Wars」といった人気ゲームの無料版を宣伝するSMSスパムを通じて流通している。ユーザーがSMSメッセージのリンクをクリックすると、ゲームをインストールするように見せかけて、トロイの木馬に感染させる仕組みだという。
感染した端末は、攻撃者が運営するリモートのサーバに接続してスパム送信先の電話番号のリストを受け取り、リストに記載された番号にSMSを送信する。全ての番号に送信し終えると、再びサーバに接続して新たなリストを受け取って、スパムを送信する作業を繰り返す。
モバイルセキュリティ企業のLookoutによれば、このマルウェアは痕跡を隠すために、最初に起動した時点で自らのアイコンを消去する。ユーザーは自分の端末から送信されたSMSを見ることができず、スパムに対する返信の受信も妨害されることから、問題が起きていることに気づきにくいという。
Lookoutでは、現時点でこのマルウェアの流通は限定的だとしながらも、長期間にわたって検出されないままの状態が続けば、大量のSMSが送信されて携帯電話ネットワークに重大な影響を与えかねないと警告している。
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