NTTドコモが1月22日に発表したスマートフォン春モデルは、8機種のうち4機種にフルHD(1080×1920ピクセル表示)ディスプレイを搭載した。加藤薫社長は、フルHD機の1つ「Xperia Z」と、10インチタブレット「Xperia Tablet Z」をまっ先に紹介し、「Xperiaが一押し」と強調。「iPhoneに十分に対抗できるのでは」と自信をみせた。
春モデルのスマートフォンでは、「Xperia Z」「ELUGA X」「ARROWS X」「Optimus G Pro」でそれぞれ、約5.0インチのフルHDディスプレイとクアッドコアCPUを搭載。下り最大100MbpsのLTE(Xi)に対応し、「顧客がスマートフォンを選ぶ時に重視する、高精細、高速通信、高速処理を3つが高いレベルで融合した、“超高速フルHDスマホ”だ」と加藤社長は胸を張る。
「Xperia Z」「Xperia Tablet Z」は、「ドコモがこの春、自信を持ってお届けする」モデル。それぞれフルHDディスプレイ、クアッドコアCPU、薄型軽量ボディ、大容量バッテリーを採用。両端末をNFCで連携させて写真を共有したり、タブレットからスマートフォンに給電することができる。加藤社長は、「タブレットとスマートフォンで、世界観に一体感がある」と、一押しに選んだ理由を挙げる。
携帯キャリア間の番号ポータビリティ(MNP)競争では、iPhoneを扱わないドコモの1人負けが続くなど、「競争環境は少し厳しい」状態だが、XperiaでiPhoneに対抗できると話す。「iPhoneは魅力的な端末だと認識しているが、Android端末のメーカーも性能や世界観もキャッチアップし、競争力が高まっている。Xperiaは性能面ではiPhoneと優劣が付けがたく、十分対抗できるのではないか」
一方で、「iPhoneは世界観に一日の長がある。どう対抗するかが課題」とも。ドコモ版iPhoneの可能性について問われると、「何も決めておらず、従来と何も変わっていない」と繰り返しつつ、「ドコモのスマートフォン販売数の2割程度ならラインアップする可能性もあるが、入れない選択肢も十分ある」と述べた。
OSの多様化も重視しており、「Androidはオープンだが、Googleのコントロール下にある。それ以外の選択肢も検討している」と加藤社長。LinuxベースのOS「Tizen」搭載機を検討していると明言したほか、投入が遅れている「Windows Phone 8」端末を含め、「バリエーションを考えたい」と話していた。
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