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» 2013年02月28日 19時06分 公開

自販機が聞いたヤンバルクイナの鳴き声 録音データ解析で保護に役立つデータ抽出

沖縄に生息するヤンバルクイナの鳴き声を飲料自販機を活用して録音し、解析した結果から保護に必要な条件を抽出することに成功したと、日本コカ・コーラなどが発表した。

[ITmedia]
photo ヤンバルクイナ=写真提供:NPO法人どうぶつたちの病院 沖縄

 沖縄本島に生息する飛べない鳥・ヤンバルクイナの鳴き声を飲料自販機を活用して録音し、解析した結果から保護に必要な条件を抽出することに成功したと、日本コカ・コーラなどが発表した。得られたデータをもとに、ヤンバルクイナの交通事故死を防ぐ実効性の高い対策につなげられるとしている。

 ヤンバルクイナが生息する沖縄本島北部・やんばる地域の3カ所で、沖縄コカ・コーラボトリングの自販機にNPO法人「どうぶつたちの病院 沖縄」がICレコーダーを取り付け、24時間・730日以上にわたって録音。沖縄工業高専の協力で、録音データからヤンバルクイナの鳴き声を電子処理で抽出し、どうぶつたちの病院 沖縄が鳴き声データを解析した。

photo ICレコーダー付き自販機。上部の黒い球体のマイクで集音し赤い箱のレコーダーに録音

 その結果、やんばるの森の環境音には、虫の鳴き声、風や草のこすれる音などの自然音がほとんど入らない空白の周波数帯があり、ヤンバルクイナはその空白の周波数帯の中で特徴的な波形の鳴き声を出すことが分かったという。ヤンバルクイナは互いの姿が見えないやんばるの森の中で、鳴き声を重要なコミュニケーション手段にしているとみられる。

 現地ではヤンバルクイナの交通事故死が多発しており、昨年は1月〜12月11日までに42件と過去最悪に。今後、人工音がヤンバルクイナの生活に及ぼす影響を研究し、空白の周波数帯や環境音、車の走行音とヤンバルクイナの生活との関係を解明して事故防止につなげていく。

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