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表現力がすごい歌声・おしゃべりソフトCeVIO Creative Studio製品版で、ささらさんを調教してみた(3/3 ページ)

» 2013年09月25日 16時45分 公開
[松尾公也,ITmedia]
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さとうささら以外にも歌手は準備中

 CeVIOプロジェクトは次にどんな展開を考えているのか、CeVIOプロジェクトのみなさんに聞いてみた。

 まずは、歌手の追加について。いまはさとうささらさん1人だが、彼女以外に増やす予定がある。サードパーティを含め既に3人が録音を終了し、もう1人が準備中という。おしゃべり専任のすずきつづみ、タカハシがシンガーとなるかどうかは「リクエスト次第」らしい。

 プログラムのほうは、ニコニコ生放送の実況用「棒読み」連携を可能にするAPI公開ほか、さまざまな機能追加も行っている。DAWとの連携、DAW機能の取り込み、Macへの対応などなど、たくさん要望は出しておいたが、最初の製品が受け入れられれば、可能性が高くなるかも。ここの取りまとめはブイシンクの加藤義弘さんの担当。アップデートも頻繁にやっているので今後の機能強化には期待したいところだ。

 CGMのにぎわいについてはとても満足しているようだ。特に異形キャラの「チクンナヨ」の登場は、ささらというキャラの突破口になったという。MMDモデルも「ささら物理剛体」「さとうささらという何か」などのクリーチャー系、さらに正統派の「さとうささら_N式β」と、次々に登場している。

 CeVIOプロジェクトでは公式MMDモデルを準備していたのだが、とある事情で出せないままだという。その理由をフロンティアワークスの中田翔氏は説明する。「スカートの中身を作っていないことに気づいたんです。ユーザーさんは当然ひっくり返しますよね。なので、いまパンツをはかせて作り直しているところです」

 ……。

 なお、フロンティアワークスでは、CeVIOプロジェクトのための求人を近々予定している。そのくらいの力の入りようだ。新たな歌手、サードパーティとCeVIOプロジェクトはますます忙しくなりそうだ。

 「VOCALOIDがすごく盛り上がってますけど、まだ閉じたコミュニティーという感じなので、その壁をなくすような、囲いの外にいるみなさんにも受け入れていただく可能性があるのかな。そうはいっても初心者だけのものではなくて、作り込みたい方はいくらでもできますよ、と両方から入っていただけるといいかな」と徳田教授。

 簡単だがマニアックなくらい作りこみもできるCeVIO Creative Studioは歌声合成の新たな勢力として受け入れられるかどうか。

 CeVIOが発売される9月26日は初音ミクV3のパッケージ版リリース日でもある。バーチャルシンガーが新たな一歩を踏み出す歴史的な日になりそうだ。

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