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スマートフォンの80%強、セキュリティ対策ソフトを利用せず

» 2013年10月10日 07時14分 公開
[鈴木聖子,ITmedia]

 企業やコンシューマーが持っているスマートフォンの80%以上は、マルウェア感染やサイバー攻撃を食い止めるためのセキュリティ対策ソフトがインストールされていないという調査結果を、英IT調査会社のJuniper Researchが発表した。

 同社がまとめた報告書によると、モバイル版のセキュリティ対策ソフトがインストールされたスマートフォンやフィーチャーフォン、タブレット端末は、2013年現在で推計約3億2500万台。2018年には13億台に近づくと予想している。

 モバイル端末の中でも、特にAndroid端末を狙ったマルウェアの急増はセキュリティ各社が指摘しており、サイバー犯罪集団がPCからモバイル端末へと標的を切り替えつつある傾向も鮮明になっている。

 それでもセキュリティ対策ソフトの普及が進まない原因としてJuniper Researchは、モバイル端末を狙った攻撃についてコンシューマーがあまり意識していないことや、「セキュリティ製品は値段が高過ぎる」という認識が広がっていることなどにあるとした。

 ただ、企業向けのセキュリティ製品は、IT予算の増額やセキュリティポリシー導入などに後押しされる形で採用に弾みが付いているという。しかし、従業員の私物端末を業務に利用するBYODの普及に伴い、単一のポリシーや対策では不十分になり、総合的な観点からモバイルプラットフォームのリスクを見渡すことが不可欠になっていると指摘している。

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