米Twitterは8月20日(現地時間)、新スパム対策システム「BotMaker」の導入により、スパムを40%削減できたと発表した。
Twitterはほぼリアルタイムのツイートを表示するというサービスの性格上、スパム遮断が技術的に難しい。また、開発者向けにAPIを公開しているため、スパマーはTwitterのスパム対策の手の内を把握できてしまう。
Twitterはこの2つの問題に対処するために、BotMakerを構築した。このシステムは、ボット(イベントが発生した際にどう対処するかを決めるルール)の集合で成り立っており、1日当たり数十億件のイベントに対処している。プロセスは、リアルタイムツールの「Scarecrow(かかし)」、Scarecrowが見逃したイベントに機械学習技術で対処する「Sniper(狙撃者)」、ユーザーの行動データを分析する周期的なプロセスの3段階ある。
ボットは人間が読めるシンタックスになっており、新しいボットはコードを書き換えることなく追加できるので、新しいスパムに対処するのに従来のように数時間ではなく数秒で対処できるようになったという。
その結果、場合によってはスパムがユーザーの目に触れる前に削除できるようになった。社内で使っているスパム追跡ツール上では、BotMakerの導入後40%スパムが減ったとしている。
Twitterはスパム対策以外の目的にもBotMakerを採用し始めているという。具体的な例は示していないが、同日Twitter上に多数投稿されたISISによる米ジャーナリスト処刑の残虐な画像や映像が現在ほとんど表示されなくなっているのもこのシステムの働きによるのかもしれない。
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