難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者の支援団体・日本ALS協会は8月21日、頭から氷水を浴びる動画をSNSで公開し、ALS患者支援を呼び掛けるチャリティー運動「Ice Bucket Challenge」(アイスバケツチャレンジ)ブームが日本で広がった8月18〜21日の4日間で、250人から200万円の寄付が寄せられたと明らかにした。ただ、「氷水をかぶることや寄付などは強制ではない」と無理をしないよう呼び掛けている。
Ice Bucket Challengeは、バケツの氷水を頭からかぶる動画をSNSで公開し、次の3人を指名するか、ALS協会に100ドル寄付する、またはその両方を行う――というルールで草の根的に広まった運動。米Facebookのマーク・ザッカーバーグCEO、Appleのティム・クックCEO、ソフトバンクの孫正義社長、京都大学iPS細胞研究所の山中伸弥教授など著名人がチャレンジし、ムーブメントが世界で盛り上がっている。
一方で、「著名人のPRに使われている」「チェーンメールのようで、指名された人は断りにくくい」「氷水をかぶることは健康へのリスクがあり心配」などと批判する声もあがっていた。
日本ALS協会は、アイスバケツチャレンジにより「ALSを知らなかった人が関心を持って頂くきっかけになり、ALSへの理解や支援の輪が広がっている」「沢山の方からの問い合わせや寄付の申し出に感謝している」とし、寄付はALSの原因究明や患者家族への支援に大切に使うとしている。
その上で、「冷たい氷水をかぶることや、寄付をすることなど、すべて強制ではない」とし、「みなさまのお気持ちだけで十分ですので、くれぐれも無理はしないようにお願いします。特に氷水について、これから涼しくなりますので心配しております」と呼び掛けている。
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