ハッブル宇宙望遠鏡が4月24日、1990年の打ち上げから25周年を迎えた。米航空宇宙局(NASA)は、ハッブルがとらえた「宇宙の打ち上げ花火」写真を公開して祝っている。
ハッブルは地上600キロを周回する口径2.4メートルの望遠鏡。大気などに邪魔されない鮮明な写真の撮影などが可能になり、地上からはほとんど何も見えなかった場所に無数の銀河をとらえた「ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド」など数々の成果をあげ、人類の宇宙観を一新してきた。
「宇宙の打ち上げ花火」は「ウェスタールンド2」と呼ばれる散光星雲。南天のりゅうこつ座にあり、地球から2万光年離れている。星間ガスから新しい星々が誕生する現場でもあり、若い星の光を受けてガスが輝いている。散光星雲のガスが作る複雑な構造をとらえたのもハッブルの成果の1つだ。
ハッブルは当初15年の運用を予定していたが、最近も重力レンズと超新星による「アインシュタインの十字架」を初めてとらえるなど、現在も活躍中だ。2018年には後継機としてジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げが計画されている。
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