ヤマハは演歌歌手・小林幸子さんのVOCALOID4ライブラリを7月27日に発売する。ヤマハが企画、小林さんのマネジメント会社である幸子プロモーションが協力し、開発した。演歌のこぶしの効いた声も表現できる「グロウル」が使えるVOCALOID4で利用でき、小林さんの歌い方を真似できる専用のプラグインや本人の音声素材も付属する。
小林幸子さんは演歌の大御所でありながら、ニコニコ動画に「降臨」し、「歌ってみた」の歌い手としてボカロ曲をカバーしたり、コミックマーケットに出展し、自らCDを販売するなど、ボカロ界隈でも親しまれている。
小林幸子さん本人が「Sachiko」について語るビデオメッセージも公開。「ボカロならブレスをとらなくてすむ」「ボカロのほうが好きと言われたらさびしい」と笑ながらも「Sachikoを使った楽曲は聞いてみたい。カバーしますから」と心境を語っている。「いろんな音楽をSachikoで歌わせてください」。
VOCALOID4には、スクリプトをアドインすることでさまざまな表現を可能にするJob Pluginという仕組みがあるが、「Sachiko」には専用の「Sachikobushi」(さちこぶし)というJob Pluginがバンドルされる。これは、本人の歌唱データから、こぶしやしゃくりなどの特徴を分析し、簡単に再現できるというもの。VOCALOIDでは歌い方そのものの再現は、利用者が自ら手作業で行う必要があるが、これを使えば、Sachikoが持つ声のトーンだけでなく、本人の歌い方に似せることも可能だ。
本人の音声素材には、掛け声、挨拶、会話など、400個以上を収録。「歌います!」「Let's Go!」「それでは!お手を拝借うううぅ!」「降臨!」なども含まれている。
発売はダウンロード版が7月27日午後5時から、VOCALOID SHOPで販売。「Sachiko」を使用した楽曲も同時刻に公開予定。価格はダウンロード版が1万2960円(税込)、パッケージ版も同程度。
推奨音域はD2〜B3、推奨テンポは60〜175BPM。イメージイラストは、イラストレーターの碧 風羽(みどり ふう)さんが担当。小林さんは「若く描いていただいてありがとう」とコメントしている。
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