米Microsoftが7月29日にリリースした「Windows 10」は、スペック的に対応するPCのツールバーに表示される「Windows 10を入手する」を有効にしておくとインストールを予約したことになり、順次インストールに必要なファイルがダウンロードされ、完了すると以下のような通知が表示される。
予約をしなければこのような通知は表示されないが、実はインストールファイルのダウンロードまでは自動的にされることが分かった。
本稿筆者は仕事メインのPC(Windows 7)ではインストールの予約をしていないが、HDDに2つのインストール関連フォルダがダウンロードされていた。
この件について英THE INQUIRERがMicrosoftに問い合わせたところ、「Windows Updateで自動アップデートの設定にしている個人ユーザーには、アップグレードを思い立った段階で準備が完了しているように、あらかじめファイルをダウンロードしている」と答えたという。
「このPCはWindows 10にアップグレードするつもりはない」という場合でも、自動アップデートの設定にしている(セキュリティ上推奨されている)かぎり、ファイルを削除してもまたダウンロードされてしまう。ダウンロードはユーザーがPCを使っていない時間帯に実施されるが、それでも6Gバイトものファイルをダウンロードするにはそれなりにネットの帯域幅を消費する。
自動ダウンロードを中止する方法は本稿執筆現在、Microsoftからはまだ発表されていないが、米LifeHacker他、複数のメディアが手順を紹介している(以下はプログラム名以外はWindows 7の場合)。
まず、既にフォルダ(OSのドライブにある「$WINDOWS.~BT」と「$Windows.~WS」)がダウンロードされている場合は、これらを削除する。
次に、関連する以下のプログラムをコントロールパネルの「プログラムと機能」→「インストールされた更新プログラムを表示」で探し、以下のプログラムをアンインストールする。
各プログラムをアンインストールしたら、一旦PCを再起動し、再度ダウンロードされないようにするための作業をする。
「Windows Update」→「更新プログラムの確認」を開くと、「重要な更新プログラム」のリストにアンインストールしたプログラムが表示されるはずなので、上記のプログラムを1つずつ右クリックして「更新プログラムの非表示」に設定する。
気が変わってPCをWindows 10にアップグレードしたくなったら、非表示にしたプログラムを表示に戻せばいい。
Windows 7では、12月2日に「オプション」として配信され、10日に「重要」に昇格されて再度配信された「KB3112343」がWindows 10へのアップグレードにかかわる更新プログラムなので、Windows 10にアップグレードしたくない人は、この更新プログラムも上記の方法で非表示にした方がよさそうだ(Windows 8.1の場合は「KB3112336」)。
Windows Update上の説明では「この更新プログラムをインストールすると、Windowsの問題が修正されます」となっているが、サポート技術情報には「この更新プログラムのWindows 7から10のWindowsにアップグレード シナリオを追加をサポートし特定のエラー条件が発生したため、オペレーティングシステムのアップグレードを再試行する必要があるときは、スムーズな操作を提供します。この更新プログラムでは、アップグレードのエクスペリエンスの質を監視する Microsoft の機能も向上します。」(機械翻訳)とある。
2016年2月2日に推奨される更新プログラムとして配信された「KB2952664」と「KB3035583」も自動アップグレードに関連するプログラムなので、上記の方法で非表示にする必要がある。
Microsoftの更新プログラムが配信されるたびにいまだこの記事のアクセスが増えるので、現在筆者が把握している範囲でWindows 10へのアップグレードに関連すると思われる更新プログラムを以下にまとめておく。少なくとも筆者の環境では、これらの更新プログラムをアンインストール・非表示にすることで、Windows 10へのアップグレードを促されることはなくなった。
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