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“ベッキー騒動”も思わぬ効果? 競争激化のMVNO市場、「mineo」が打ち出す次の手(1/2 ページ)

» 2016年01月28日 10時00分 公開
[片渕陽平ITmedia]

 ケイ・オプティコムはこのほど、MVNOサービス「mineo」について、ユーザーの意見を積極的に取り入れるという新コンセプト「Fun with Fans!」を発表した。MVNO市場の競争激化を背景に、「料金の安さ」「サポートの充実」に加え、ユーザーがサービス作りに参画できる仕組みを「楽しい」(Fun)と銘打ち、戦略の軸に据える。コミュニティーサイト「マイネ王」などを活用し、ファンユーザーの満足度を向上させる考えだ。

photo Fun with Fans!
photo 「楽しい」を戦略の軸に

 同社は昨年1月に「マイネ王」を設立。ユーザー同士のQ&Aコーナー「王国教室」、mineoスタッフがガジェット情報などを配信する「王国通信」、ユーザーが日記を投稿できる「王国広場」――といった機能を用意し、登録者数は約1万9000人、昨年12月時点で月間170万PVに到達した。

photo 登録者数は約1万9000人。月間PV数は170万。

 「王国教室」には、これまでに1800件(1日あたり8件)の質問、2万2000件の回答が集まっている。また「王国通信」に寄せられたコメントから、500Mバイトコースや「mineoスイッチ」といった新サービスが生まれた事例もある。

photo 「王国通信」ではスタッフが情報を発信。ユーザーがコメントを返し、意見交換が生まれている。

 昨年12月には、余ったデータ通信容量(パケット)を全国のユーザーで分け合う「フリータンク」の提供も始めた。タンクに入れられる容量は月に合計10Gバイトまで、引き出しは1Gバイトまで。1月20日時点で約6Tバイトが預けられており、「想像以上にうまく機能している」という。

photo 「フリータンク」の提供も開始
photo 1月20日時点で約6Tバイトが預けられている。

 自分のパケットを10Mバイト分、他のユーザーにプレゼントできる「チップ」機能も搭載。マイネ王への投稿やコメントに対して「いいね!」感覚で贈れるため、ユーザー同士の交流が活性化すると見込んでいる。

 こうした結果を踏まえ、サービス改善や新機能のアイデアを募っていく「Fun with Fans!」を掲げる。モバイル事業戦略グループ、津田和佳グループマネージャーによると「ユーザーが一緒に『mineo』を作り、その体験自体を楽しんでもらうこと」を、「価格の安さ」「サポート充実」に続く第3の競争軸にしていくという。

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