米Twitterは2月10日(現地時間)、2015年第4四半期(10〜12月)の決算を発表した。売上高はモバイル広告が好調で、前年同期比48%増の7億1047万ドル、GAAPベースの純損失は9024万ドル(1株当たり13セント)で、前年同期(1億7500万ドルの赤字)より赤字幅が縮小した。純損失は、株式報酬費やTACコスト増加の影響が大きい。そうした特別費用などを除いた非GAAPベースでは1億1462万ドルの黒字(1株当たり16セント)だった。
売上高、非GAAPベースの1株当たり純利益ともに、アナリスト予測(売上高7億990万ドル、純利益は1株当たり12セント)を上回った。
モバイル広告が広告売上高全体に占める割合は前期と変わらず86%だった。
月間アクティブユーザー数(MAU)は前年同期比10%増、前期と変わらずの3億2000万人。MAUが前期比で横ばいになったのは、2012年第1四半期以来初めてだ。SMSフォロー(アカウントを作らずにTwitterのコンテンツを携帯端末で受け取る方法)のユーザーを除くと、前年同期比6%増、前期比では0.7%減と、ついにマイナスになった。モバイルからのMAUがMAU全体に占める割合は前期と変わらず80%だった。
同社は、MAUが前期比でマイナスになったものの、2016年1月のMAUは2013年第3四半期のレベルに戻っており、この成長傾向は持続できると確信していると語った。
通年では、売上高が58%増の22億1803万ドル、純損失は5億2103万ドル(1株当たり79セント)、非GAAPベースの純利益は2億7663ドル(1株当たり40セント)。
今後の見通しについては、2016年第1四半期の売上高を5億9500万〜6億1000万ドルとした。
Twitterは今回の業績発表から株主への公開書簡(リンク先はPDF)で業績や経営状況について説明するようになった。
この書簡でジャック・ドーシーCEOは、「われわれはTwitterが最も得意である“ライブ”に集中している。Twitterはライブだ。生のコメント、生のつながり、生の会話こそがTwitterだ。(中略)Twitterはこれまで常に、世界中の出来事の“第二の画面”とみなされてきた。われわれは、Twitterを今現在起きていることの“第一の画面”にできると信じている」と語った。
同氏は2016年には次の5つの取り組みに集中すると語った。
1については、同日朝にリリースした「タイムラインの優先表示」もその一環だ。さらに、自然発生的機能の「.@ユーザー名」や「@リプライ」など、初心者を戸惑わせる“割れた窓(ビルの窓が1つでも割れたままにしておくと他の窓も壊されて荒廃するという意味)を修理していく”という。
決算発表後の会見は、前期同様にPeriscopeでライブストリーミングされた。会見にはドーシー氏、アントニー・ノトCFO(最高財務責任者)、アダム・ベインCOO(最高執行責任者)が参加した。
ドーシー氏は会見でPeriscopeに重点を置いていくと語り、ライブストリーミング動画はTwitterのライブな性格に不可欠なものだと主張した。誰もが簡単にライブストリームを投稿/視聴できるようにすることは、非常に楽しいことだという。
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