「VR(Virtual Reality)のVirtualは一般に『仮想』と訳されるが、誤解を招きやすい訳だ」と藤井氏は指摘。「見た目は異なっていても、実質的に同じ物――という意味だ」と解説する。
「VRはCGを使った世界に人間が入り込むという単純なものではなく、人類の認知を拡張し、進化させるという環境技術だ。これまでどうしようもなかった時間と空間という制限がなくなり、時空を超えることができる」(藤井氏)。
Oculusパートナーシップリーダーの池田輝和氏も、VRに「世界の拡張」というイメージを持っていると話す。「将来はメガネのような手軽なVRデバイスが1人に1台普及し、常にVRの世界とつながるだろう。生活様式が変化し、ほとんどの人が順応して使っていると思う」。
台湾HTCで新規事業を担当するレイモンド・パオ氏は、「VRはみなさんの想像力がすべて」だと話す。「物理的な世界に存在する制約がなくなり、想像できるものすべてがVRで何でも実現する」(パオ氏)。
VRを使ったコンテンツとして最もイメージしやすいのはゲームだが、HTCのパオ氏は「ゲームが唯一ではない」と指摘。3D空間で映画を観たり、モデルルームや観光地をVRで歩き回ったり――といった応用が実際に始まっていると解説する。
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