ITmedia NEWS > 科学・テクノロジー >
ニュース
» 2016年08月18日 18時09分 公開

シロアリは“同性ペア”でも巣を作る――なぜ? 京大が研究

繁殖できないのに、シロアリは雄同士でペアになって巣を作る場合があると、京都大学の研究グループが発表。その理由は。

[ITmedia]

 シロアリは雄同士でペアを組んで巣を作ることがある――京都大学が8月18日、そんなシロアリの習性を発見したと発表した。雄と雌を間違えたわけではなく、同性同士で繁殖するわけでもない。なぜ?

 日本全土に生息するヤマトシロアリは、繁殖期になると異性の個体を求めて飛び立ち、相手を見つけると一夫一妻のペアを組んで巣を作る習性がある。だが、研究グループによると、意図的に雄同士がペアを組んで巣を作る場合があるという。

 研究グループは、単独の雄、雄同士のペア、雄と雌のペアが巣を作るまでの時間を比較。単独の雄はほとんど巣を作らなかったが、雄同士のペアと異性同士のペアは同程度のスピードで巣を作り上げた。雄同士のペアは、単独の雄と比べると、外敵に襲われにくいため、生存率を上げるために協力している可能性があるという。

photo 雄と雌のペアが作った巣(初期コロニー)を雄同士のペアが乗っ取る

 また、雄同士のペアの近くに異性同士のペアが作った巣があると、雄同士のペアが侵入。異性同士のペアの雄を殺し、巣を乗っ取ることが分かった。その場合、雌と繁殖できるのは、雄同士のペアの片方の雄だけだと、遺伝子解析から判明したという。

 シロアリが同性ペアを組むのは、繁殖の機会があるまで生存率を上げる「次善の策」と研究グループは結論付けている。研究成果は科学誌「Animal Behavior」に8月9日付で掲載された。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.